エアライン — 2013年6月14日 06:00 JST

ルフトハンザ系3社、日本支社を集結 全日空とのJV拡大で

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 ルフトハンザグループのルフトハンザ ドイツ航空(DLH)とスイス インターナショナルエアラインズ(SWR)、オーストリア航空(AUA)の3社は6月に入り、日本支社を集結した。3社と全日本空輸(ANA)による日本と欧州での共同事業(JV)の拡大によるもので、4社統一運賃の提供など日本市場での営業を強化する。

日本支社を集結したメリットを説明する(左から)ルフトハンザ航空のベンツ支社長とスイス航空の岡部支社長、オーストリア航空の村上支社長=6月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2013年夏ダイヤで3社の日本路線は、DLHが4路線、スイスとオーストが各1路線の計6路線。DLHは成田-フランクフルトをエアバスA380型機で、成田-ミュンヘンをA340-600、関西-フランクフルトをボーイング747-400型機、名古屋-フランクフルト線をA340-300で毎日運航している。SWRはA340-300などで毎日運航、AUAは777-200で毎日運航している。

 DLHとANAが昨年4月に開始した日本と欧州でのJVに、今年4月からSWRとAUAが加わり事業が拡大。3社はDLHの日本支社が入る東京・港区のビルに6月3日から集結し、サービス向上や効率化を図る。

 JVを行うことで、4社共同運賃の提供や、運航スケジュールの最適化による乗り継ぎ利便性の向上を行う。また、マイルも貯めやすくなるなど、販売面で利用者に訴求できるメリットが増える。

 13日に都内で会見したDLHののオットー・ベンツ日本支社長は、グループ3社が集まることについて、「ひとつ屋根の下に集まることで、迅速な意思決定ができる。競争が増しているので重要なことだ。旅行会社との関係も密にできる」とメリットを強調。ANAとのJVについてベンツ支社長は、「成田と将来の大きな可能性を持つ羽田で、大きなポジションを持っている」と評価した。

 3社の日本路線のロードファクター(座席利用率、L/F)は平均80%台。ベンツ氏は「L/Fを公表していないが、日本路線では少なくとも80%は必要」と説明した。SWRの岡部昇日本・韓国支社長は「6月から9月末までが需要が高くなる。平均でエコノミークラスは90%、ビジネスクラスは80%をキープしている」とし、AUAの村上昌雄日本・韓国支社長は「11月が芸術シーズンで、おおむね80%超ぐらい」と語った。

日欧間の就航地点図。略語はLHがルフトハンザ、LXがスイス航空、OSがオーストリア航空(ANAの資料から)

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