リージョナルジェット機「MRJ」を開発する三菱航空機は5月9日、香港の航空機リース会社ANIと交わした覚書(MoU)が効力を失なったことを明らかにした。
ANIは2011年6月に90席クラスのMRJ90を5機発注する覚書を三菱航空機と締結。インドネシアの航空会社へのリースが計画されていた。
三菱航空機によると、現状では正式契約に至らないと双方が判断したため、覚書の期限延長を行わなかったとしている。
これまでに三菱航空機が受注したMRJの機数は、全日本空輸(ANA)から確定15機とオプション10機の計25機、米トランス・ステーツ・ホールディングス社から確定50機、オプション50機の計100機、米スカイウェストから確定100機、オプション100機の計200機で、確定発注165機とオプション160機の計325機。13年内の初飛行、15年度半ばから後半の量産初号機の引き渡しを目指して開発が進められている。
現状の生産規模でこれから受注した場合、機体の引き渡しは20年ごろになるという。
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