東京オリンピック・パラリンピックの聖火をギリシャのアテネから運ぶ聖火特別輸送機「TOKYO 2020号」が3月17日午後、デカールの貼り付け作業を実施した成田空港から羽田空港へ到着した。聖火は20日に宮城県の航空自衛隊松島基地へ到着する予定。
*聖火が松島基地へ到着。記事はこちら。
機体は日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング787-8型機(登録記号JA837J)を使用。機体前方に聖火ランナーのピクトグラムが描かれ、垂直尾翼には東京大会の聖火リレーエンブレムがデザインされた。機体全体で聖火リレーによる1本の希望の道を表し、「2020号」は英語の「Go」とかけた。機体前方には、東京大会のオフィシャルパートナー(航空輸送カテゴリー)を務める全日本空輸(ANA/NH)とJALのロゴが描かれている。
デザインは2019年10月25日にお披露目され、大型デカールを機体に貼る作業は成田にあるJALの格納庫で行われた。17日は成田のA滑走路を午後1時24分ごろ離陸し、羽田には同55分ごろ到着。成田から羽田までは、乗客を乗せないフェリーフライト(回航)のJL8121便として運航した。
羽田では、東京オリンピック・パラリンピックのキャラクターをデザインした特別塗装機「みんなのJAL2020ジェット」の初号機(ボーイング777-200型機、JA773J)と並んだ。
聖火は3月12日にギリシャのオリンピアで太陽光から採火されたものの、中国から拡散し欧州で猛威を振るう新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、聖火リレーが途中で中止となり、別の方法でアテネまで届けられる。
松島基地へ到着後は、2011年に東日本大震災の被害に遭った宮城県と岩手県、福島県で「復興の火」として2日ずつ展示する計画。26日に福島県を出発後は、開会式が予定されている7月24日まで、121日間をかけて全国をめぐるスケジュールが組まれている。東京オリンピックは7月24日から8月9日まで開催が予定され、パラリンピックは8月25日から9月6日まで開く計画が進められている。
*写真は16枚。
関連リンク
東京オリンピック・パラリンピック競技大会
全日本空輸
日本航空
聖火が松島基地へ到着
・JALとANA協力し聖火輸送 特集・TOKYO 2020号、日本へ無事到着(20年3月23日)
・東京五輪の聖火、TOKYO 2020号で松島基地到着 悪天候で1時間早着(20年3月20日)
羽田を出発
・聖火輸送機、羽田からアテネへ出発 TOKYO 2020号、JALとANA協力(20年3月18日)
成田で準備作業
・聖火輸送機、格納庫から姿現す 成田でエンジン試運転(20年3月15日)
TOKYO 2020号のデザイン披露
・東京五輪聖火輸送機のデザイン披露 787にANAとJALロゴ並ぶ(19年10月25日)
YS-11聖火輸送
・「フレンドシップで運ぶと思っていた」ANA整備士から見たYS-11聖火輸送(18年8月16日)
・「名古屋からは乱気流で大変でした」ANA客室乗務員から見たYS-11聖火輸送(18年8月14日)
東京2020
・成田空港、五輪1年前イベント フェンシングをデモ披露(19年7月24日)
・五輪旗、羽田到着 ANAとJAL機、SKY格納庫に並ぶ(16年8月24日)
・ANAとJAL、2020年東京五輪公式パートナーに 森会長「両社ロゴが並ぶのは稀少」(15年6月15日)
JA837J
・ボジョレー・ヌーボー初荷、羽田に3192本着 JAL便で(19年11月1日)
・JAL、ドラえもんジェット就航 787で北京・広州(17年5月18日)
・JALスカイスイート787、フランクフルトへ初便出発(14年12月1日)
・JAL、最新787は快適性で勝負 写真特集・スカイスイート787(14年12月1日)
・JAL、787新仕様機が成田到着 ビジネスがフルフラットに(14年11月26日)