全日本空輸(ANA)を傘下に置くANAホールディングス(HD)の伊東信一郎社長は4月1日、ボーイング787型機の運航再開時期について、「6月を一応の目途としている」と述べ、当局の認可を前提に6月から運航を再開する意向を示した。
伊東社長は「復帰への道が進んできていると思う。6月からは通常ダイヤに戻すことを前提にダイヤの登録をした。米国と日本の当局の認可があっての話なので、一応の目途を6月に置いたということだ」と語った。
3月に都内で会見したボーイングの民間航空機部門のレイモンド・コナー社長は、「運航再開は数カ月というよりは、数週間後を見込んでいる」と、FAAの認証が得られれば、数週間程度で運航再開できるとの見解を述べている。
現地時間3月25日には、ボーイングが保有するLOTポーランド航空(LOT)へ引き渡す予定の機体で、改善が行われた新しいバッテリーシステムのデータを収集する試験飛行を行っている。
ANAでは、3月29日からウェブサイトの空席照会画面で787の表示を行っているが、現時点では機種変更の可能性があるとしている。
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Boeing
ボーイング・ジャパン
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