新石垣空港(愛称・南ぬ島 石垣空港)の開港前日の3月6日夜、航空各社は石垣空港からの最終便を送り出した。日本トランスオーシャン航空(JTA)では南西航空時代の塗装を再現したボーイング737-400型機(145席、登録番号JA8999)の特別塗装機「SWAL(スワル)ジェット」を同空港の最終便に使用した。
スワルジェットはJTAの最終到着便625便として那覇空港を午後7時7分に出発。午後8時8分に石垣空港へ到着した。空港に降り立った140人の乗客は、機体やターミナルを写真に納めたり、JTAの歴代制服を着た社員らと記念写真を撮っていた。
折り返しで石垣空港の最終出発便となった628便(乗客128人)は、午後8時48分に地元の親子連れなど多くの人に見送られて那覇へ向かった。ターミナルの送迎デッキは最終便を一目見ようと集まった人でごった返した。JTAのチェックインカウンターで628便出発後に行われた消灯式にも、あふれんばかりの人が集まったが、混乱もなく午後9時10分すぎに大きな拍手とともに消灯を迎えた。
一方、628便と入れ替わりで全日本空輸(ANA、9202)の最終便1781便が午後8時52分に那覇から到着。1781便の到着をもって営業便の運航は終了し、57年にわたる空港の歴史に幕を閉じた。滑走路が1500メートルと短いため、離陸時の急発進と着陸時の強めのブレーキが同空港名物だったが、新空港の滑走路は2000メートルとなり、乗客に注意を促す機内アナウンスも役目を終えた。
1781便で到着した機体は、ANAの新石垣空港初便に使用されるため、午後9時半すぎに那覇へ回送された。
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南ぬ島 石垣空港
日本トランスオーシャン航空
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