米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間1月23日、同7日にボストンのローガン国際空港に駐機していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)から出火したトラブルで、補助動力装置(APU)用の始動用バッテリーを構成するリチウムイオン電池の8つのセルは程度差はあるものの、すべて熱損傷を受けていたと発表した。
リチウムイオン電池の電圧は3.7ボルトで、計29.6ボルト。8つのうち、6つはCTスキャンが行われ、電極を露出するために分解された。その後は顕微鏡検査や撮影が行われている。残り2つのセルについても、数日中に同様の調査が行うとしている。
NTSBの調査チームは、ワシントンにあるNTSBの材料研究所での調査のほか、アリゾナ州やシアトル、日本でも活動を行った。
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写真を更新しました。(2013年1月25日 11:44 JST)