ボーイング, 官公庁, 機体 — 2013年1月21日 16:17 JST

米運輸安全委、APU用バッテリー電圧は設計値通り 充電装置なども調査へ

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間1月20日、同7日にボストンのローガン国際空港に駐機していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)から出火したトラブルで、同機の補助動力装置(APU)用リチウムイオンバッテリーの電圧は、設計値の32ボルトを超えていなかったと発表した。

14日にNTSBが公開した787のAPU用バッテリー(NTSBの資料から)

 フライトレコーダーのデータをNTSBが解析したところ、バッテリーの電圧は設計値を超えていなかったことがわかった。NTSBでは、X線とCTスキャンによるバッテリー内部の検査や、バッテリーのセルを分解して調査を進めている。また、配線やバッテリーを管理する回路の基板などの調査も行っている。

 NTSBではAPU用バッテリー管理装置やAPUコントローラー、バッテリー充電器、スタート・パワー・ユニットなどのテスト計画を策定しており、バッテリー周辺機器についても調査を進めていくとしている。

関連リンク
National Transportation Safety Board

FAA、787の認証計画を承認 試験飛行も実施へ
米運輸安全委、787の中間報告行うも原因特定至らず 航空会社も困惑
全日空、28日まで787運航見合わせ延長 日航はサンディエゴ線欠航
全日空、787の運航22日まで見合わせ 70便以上欠航
米運輸安全委、出火した787のバッテリー公開
国交省航空局、787に耐空性改善通報を発行 当面運航停止に