米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間1月20日、同7日にボストンのローガン国際空港に駐機していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)から出火したトラブルで、同機の補助動力装置(APU)用リチウムイオンバッテリーの電圧は、設計値の32ボルトを超えていなかったと発表した。
フライトレコーダーのデータをNTSBが解析したところ、バッテリーの電圧は設計値を超えていなかったことがわかった。NTSBでは、X線とCTスキャンによるバッテリー内部の検査や、バッテリーのセルを分解して調査を進めている。また、配線やバッテリーを管理する回路の基板などの調査も行っている。
NTSBではAPU用バッテリー管理装置やAPUコントローラー、バッテリー充電器、スタート・パワー・ユニットなどのテスト計画を策定しており、バッテリー周辺機器についても調査を進めていくとしている。
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