北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は3月28日、本社を置く札幌の丘珠空港で就航20周年記念式典を開いた。乗客には桑野洋一郎社長らから記念品が手渡された。
丘珠空港で釧路行きJL2863便の乗客を見送る就航20周年を迎えたHACの社員=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典であいさつするHACの桑野社長=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
HACは、旧日本エアシステム(JAS、現JAL)と北海道による第3セクターとして、1997年9月30日設立。1998年3月28日に新千歳-函館線(03年7月31日まで)と函館-旭川線(13年1月27日まで)、旭川-釧路線(08年3月31日)の3路線を就航させ、同年7月1日に函館-釧路線(11年6月30日まで)を開設した。
当時の持ち株比率はJASが51%、北海道が49%。日本航空(JAL/JL、9201)は経営破綻後の2011年3月に、HACの経営から撤退したが、再建後の2014年10月に北海道などから株を買い戻して筆頭株主となり、再子会社化した。2016年10月30日からは、JAL便名で運航している。
機材は、サーブ340B型機(1クラス36席)が3機。設立20周年の2017年には、就航時から使用してきたラベンダー色のシートから、足もとが広くなった革製新シートに換装した。またこの年に有償の累計搭乗者数が300万人を突破した。
丘珠空港で開かれたHACの就航20周年記念式典で乗客に手渡された記念品=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
28日に開かれた式典で、HACの桑野社長は「紆余曲折の20年だったが、2011年に丘珠に拠点を移し、2016年からマイレージやシステムをJALと共有させた効果もあり、利用者が増加傾向にある。2015年度が18万5000人、2016年度が21万3000人、2017年度は23万人を超えそうだ。20年間で累計317万人強の方にご利用いただいた」とあいさつした。
「競争がますます厳しくなるが、道民の翼としての使命をしっかり胸に刻みまい進したい」と抱負を述べ、「昼間帯などでお客様を十分取り切れておらず、搭乗率が7割程度。東京オリンピックに向けインバウンドを取り込みたい」(桑野社長)と述べた。
機材更新の進捗について、桑野社長は「最終調整を進めており、2020年までには作業を開始したい」と語った。
HACは整備作業の多くを、同じJALグループで鹿児島空港に拠点を置く日本エアコミューター(JAC/JC)に委託。同社は仏ATR製ATR42-600型機(1クラス48席)を導入していることから、同機が後継機の有力候補とみられる。
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典で鏡開きをするHACの桑野社長(左から3人目)ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典で乗客に日本酒を振る舞うHACの客室乗務員(右)=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典で振る舞い酒を用意するHACの機長と客室乗務員=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典に出席したHACの桑野社長(右から2人目)と機長、客室乗務員=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれた就航20周年記念式典でHACの機長や客室乗務員と記念撮影する男の子=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港でHACの就航20周年の記念品を乗客に手渡す桑野社長ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港でHACの就航20周年の記念品を乗客に手渡す桑野社長=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で就航20周年を迎えたHAC=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
就航20周年を迎えたHACの丘珠発釧路行きJL2863便に搭乗する乗客=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で釧路行きJL2863便の乗客を見送る就航20周年を迎えたHACの社員=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
就航20周年を祝う放水アーチをくぐり抜けて丘珠空港を出発するHACの釧路行きJL2863便=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港を出発するHACの釧路行きJL2863便を見送る社員ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港を出発するHACの釧路行きJL2863便を見送る社員ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港を出発するHACの釧路行きJL2863便を見送る社員ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港を出発する釧路行きJL2863便を見送るHACの桑野社長ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港に整列する就航20周年を迎えたHACの社員=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港を離陸するHACの釧路行きJL2863便を見送る社員ら=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれたHACの就航20周年記念イベントで記念撮影する子供たち=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
丘珠空港で開かれたHACの就航20周年記念イベントで旧ラベンダーシートに座り機長や客室乗務員と記念撮影する子供たち=18年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
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