ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は、アリタリア-イタリア航空(AZA/AZ)と提携する。週内に発表する。
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アリタリアは現在、ローマ-成田線を1日1往復(週7往復)、ミラノ-成田線を冬ダイヤは週5往復、夏ダイヤでは毎日運航している。機材はローマ線がボーイング777-200ER型機(3クラス293席)、ミラノ線がエアバスA330-200型機(3クラス256-283席)を投入している。日本へは1962年から乗り入れている。
一方、日系航空会社によるイタリア路線は、日本航空(JAL/JL、9201)が同じく1962年に、羽田-ローマ線を香港やカイロなどを経由する形で初めて開設。ANAも1995年に関西-ローマ線を開設したが、現在は両社ともイタリア路線から撤退している。
ANAとアリタリアは、加盟する航空連合(アライアンス)が異なる。ANAはルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)などと同じ「スターアライアンス」、アリタリアはエールフランス航空(AFR/AF)などが加盟する「スカイチーム」に属しており、アライアンスをまたいだ提携となる。
ANAは、2016年5月に同じくスカイチームに属するベトナム航空(HVN/VN)と提携。ANAHDがベトナム航空へ出資し、コードシェア(共同運航)やマイル提携などを行っている。
日本政府観光局(JNTO)によると、イタリアからの2017年暦年の訪日客数は、前年比5.5%増の12万5800人。一方、日本からイタリアを訪れる人は、2015年の値で42万1917人(前年比0.3%減)となっており、訪日客や日本からの観光渡航の需要が見込まれる。
また、アリタリアは2017年5月2日に自主再建を断念し、事実上経営破綻した。前身のアリタリア航空も、2008年に経営破綻。民営化後の2009年に現在の社名で再スタートし、2015年からはエティハド航空(ETD/EY)が49%出資する形になったが、経営状態は好転しなかった。
ANAHDが2月に発表した2018-2022年度の中期経営計画では、イタリアやスペインなどへの観光需要取り込みを挙げており、アリタリアとの提携で欧州市場の事業拡大を図る。今回の提携は、アリタリアの再建を後押しする狙いもあるとみられる。
関連リンク
全日本空輸
提携発表
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