米国家運輸安全委員会(NTSB)は現地時間1月14日、同7日にボストンのローガン国際空港に駐機していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA829J)から出火したトラブルで、同機の補助動力装置(APU)用リチウムイオンバッテリーの写真を公開した。
バッテリーは10日にワシントンにあるNTSBの材料研究所へ運ばれた。NTSBでは今週にもバッテリーを分解し、調査を行う予定。分解調査を前に、先週末にX線検査を実施した。また、APUコントローラーやフライトデータレコーダー、ボイスレコーダーなどからデータを取り出し、解析を進めている。
NTSBの調査チームは、航空機システムや火災・空港での緊急対応、データレコーダーの分野を中心に構成。米国連邦航空局(FAA)やボーイング、JAL、バッテリー製造メーカーのジーエス・ユアサ(6674)、APUバッテリーや充電システムを手がけるフランスの航空宇宙電子機器メーカー、タレス・アビオニクス・エレクトリカル・システムなどからも専門家が加わっている。
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