日本航空(JAL、9201)は1月13日、ボストンのローガン空港で燃料漏れを起こしたボーイング787型機(登録番号JA824J)の整備作業中、成田空港で再び燃料漏れを起こしたことを明らかにした。整備中で乗員乗客は乗っておらず、けが人や火災の発生はなかった。
13日午後1時40分ごろ、成田空港で整備を行っていた当該機の左主翼の翼端内側から燃料が漏れているのを整備士が発見した。左主翼の給油口から燃料の抜き取り作業中に発生したもので、同機は9日夜に成田へ到着後、整備と原因調査を行っていた。
JALによると、左主翼端の内側にある燃料放出ノズルから燃料が約100リットル漏れた。計器上は燃料タンクからノズルにつながるバルブが閉じていると表示されていたが、実際にはバルブが開いていたため漏れたという。現段階で作業ミスは見つかっておらず、機体の初期不良である可能性もあるとみて、調査を継続している。
当該機は現地時間8日にローガン空港で、今回とは別のノズル(ベントスクープ)から燃料が機外へ漏れ出た(関連記事)。現在JALは7機の787を保有しており、当該機は昨年9月に受領した6号機で、現地時間7日に補助動力装置(APU)用バッテリーから出火した7号機とは別の機体。
787は今月に入りトラブルが相次いでおり、米国連邦航空局(FAA)は現地時間11日にボーイングと共同で787の設計や製造工程、基幹システムについて調査を開始している。
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日本航空
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