全日本空輸(ANA、9202)は1月11日、羽田発松山行きNH585便(ボーイング787型機、登録番号JA816A)で、飛行中に操縦席前方の左側窓ガラスにひびが入ったことを明らかにした。乗客237人と乗員9人の246人にけがはなかった。また、11日午後には別の787(登録番号JA808A)で左エンジン付近からオイル漏れが見つかった。
ひびが入った窓ガラスは、操縦席前方の左側。5重構造のうち、もっとも外側のガラスにクモの巣状のひびが約1メートル四方に入った。ANAでは折り返しのNH590便を欠航した。
ANAによると、同社の787では過去に左右で1件ずつひびが入った事例があり、今回で3件目。窓ガラスのひび割れは、他の機体でも年に数件報告があるという。NH585便は羽田空港をほぼ定刻の午前9時37分に出発し、午前11時14分(定刻は午前11時10分)に松山空港へ到着した。
また、11日午後2時50分に羽田から宮崎空港へ到着した別の787(登録番号JA808A、NH609便)で、左エンジンの発電機からのオイル漏れが発見された。乗客159人と乗員8人の167人にけがはなかった。折り返しのNH610便は、点検と修理を行った影響で定刻から51分遅れの午後4時26分に出発。羽田には午後5時50分に到着した。同機は9日にブレーキ制御システムに不具合が生じた機体。
787ではANAと日本航空(JAL、9201)の機体で、バッテリーからの出火や燃料漏れ、ブレーキ制御システムの不具合など、今月に入りトラブルが複数発生している。
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全日本空輸
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