今年で就航70周年を迎えたアリタリア-イタリア航空(AZA/AZ)は、東京・港区の在日イタリア大使館で記念式典を11月14日に開いた。客室乗務員の歴代制服を披露し、これまでの歴史を振り返った。
アリタリアの初フライトは1947年5月5日。当時の社名はAero Linee Italiane Internazionaliで、トリノ-ローマ-カターニアを結ぶイタリア国内線だった。日本路線開設は1962年で、ダグラス(現ボーイング)DC-8型機によるフライトだった。
現在はローマ-成田線を1日1往復(週7往復)、ミラノ-成田線を夏ダイヤ期間は毎日、冬ダイヤでは週5往復運航している。機材はローマ線がボーイング777-200ER型機(3クラス293席)、ミラノ線がエアバスA330-200型機(3クラス256-283席)を投入している。
現在のアリタリアは、前身のアリタリア航空が2008年に経営破綻。民営化後の2009年に、現在の社名で再スタートした。しかし、その後も再建の道のりは険しく、エティハド航空(ETD/EY)が49%出資する形で2015年1月1日、現在のアリタリア-イタリア航空が発足したもの、今年5月に事実上経営破綻した。
歴代制服は現行デザインを含む12種類が登場。アリタリアの日本人機内通訳と、イタリア人留学生やイタリア商工会議所のスタッフがモデルを務めた。1950年に着用開始した制服(デザイナーはSorella Fontana)からスタートし、1960年(Delia Biagiotti)、1966年(Tita Rossi)、1969年(Mila Schon)、1972年(Mila Schon)、1974年(Alberto Fabiani)、1976年(Fiorenza Marzotto)、1980年(Fiorenza Marzotto)、1986年(Renato Balestra)、1991年(Giorgio Armani)と続いた。
現行制服(Ettore Bilotta)は、エティハド航空がアリタリアに出資後の2016年7月から着用。1950年代から60年代のイタリアのデザインをベースに制作し、イタリアを象徴する赤と緑を採用した。
その一つ前の制服は、1998年(Mondrian)から15年以上着用していたデザインで、ランウェイに登場した日本人機内通訳が、会場の招待客にテディ・ベアをプレゼントした。
式典でアリタリアのマッシモ・アッレグリ・アジア太平洋地区統括支社長は、「温かい理解と多大な支持があってこそ、アリタリアはこれからも前進し、成長し続けていける」と謝辞を述べた。
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アリタリア-イタリア航空
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