創立88周年を迎えたハワイアン航空(HAL/HA)は現地時間11月11日(日本時間12日)、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港(旧称ホノルル国際空港)で新格納庫の落成式を開き、創立150周年に向けたタイムカプセルを設置した。
新格納庫の名称は、「チャールズ・アイ・エリオット メンテナンス アンド カーゴファシリティ」。1929年にハワイアン航空がインターアイランド航空として設立された際、初飛行したパイロットに敬意を表して名付けた。
敷地面積は8万4984平方メートル(21エーカー)。エアバスA330型機1機とボーイング717型機2機を同時に格納できる広さ約8900平方メートル(9万5800フィート)の格納庫と、屋内整備貨物センター、2階建てオフィス、143台を収容する駐車場が設けられた。新格納庫では、約1100人が働く。
ハワイアン航空は現在のホノルル空港が開港した1962年から、屋外の格納庫と貨物施設を使用してきた。老朽化と規模拡大に合わせ、創立88周年を機に新格納庫に移転した。
11日に新格納庫で開かれた式典で、ハワイアン航空のマーク・ダンカリー社長兼CEO(最高経営責任者)は、「2機で離島間を結ぶ航空会社から、50機以上の航空機でハワイ州内や米国本土、海外合わせて30以上の都市に就航する航空会社に発展した。新格納庫の開設は、ハワイアン航空だけではなく従業員や我々のコミュニティーの経済成長において、新たな章の始まりとなる」とあいさつした。
また、式典では2079年に迎えるハワイアン航空の創立150周年に向け、新格納庫内にタイムカプセル「HAL」を設置。A330に搭載する貨物コンテナLD-3を模したHALは、2010年に退役した元機長で、同社の社史編さんや資料収集を担当するアーカイビスト(記録官)、リック・ロジャースさんが発案した。
HALの中には、ハワイアン航空の歴史的書類や出版物、記念の盾、ポスター、写真のほか、社員や関係者が寄せ書きした歴代機材が描かれた横断幕が納められ、ロジャースさんがタイムカプセルのドアを閉めた。
ハワイアン航空は9月に、日本航空(JAL/JL、9201)との提携を発表。2018年3月から、コードシェアなどを始める。
ダンカリー社長はAviation Wireの取材に対し、「アジアを中心に成長させていきたい。JALとの提携は名誉なことで、コードシェアなどWIN-WINな関係を築いていきたい」と、今後の抱負を語った。
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