エミレーツ航空(UAE/EK)は現地時間11月3日、100機目のエアバスA380型機(登録番号A6-EUV)を独ハンブルクで受領した。エアバスの受注リストによると、エミレーツはA380を142機発注しており、今回の引き渡しで残り42機となった。317機あるA380の総受注のうち、半数近い44.8%をエミレーツ1社で占めている。
エミレーツは2008年7月28日に、A380の初号機(登録番号A6-EDA)を独ハンブルクで受領。2014年7月10日に、50機目が引き渡された。現在は欧米やアジア、豪州、中東、アフリカの45以上の都市に就航している。
座席数は、3クラス489席(ファースト14席、ビジネス76席、エコノミー399席)と、3クラス517席(ファースト14席、ビジネス76席、エコノミー427席)、2クラス615席(ビジネス58席、エコノミー557席)が主要レイアウトとなっている。
エミレーツによると、就航以来9年間でのべ9000万人以上が同社のA380に搭乗したという。これまでに、座席の充電用USB端子やHDMI端子の追加、中央の手荷物収納棚の移設、機内ラウンジのリニューアルなどの改良を進めてきた。
エンジンは当初、GEとプラット・アンド・ホイットニー(PW)の合弁会社「エンジンアライアンス」が製造するGP7200を選定していたが、2013年11月に追加発注した50機は、ロールス・ロイス(RR)のトレント900を採用している。エミレーツは2015年4月に、RRと長期保守・管理サービス「トータルケア」を契約している。
また、重整備が可能な格納庫を6つ、塗装工場なども用意し、A380をオーバーホールできる体制を自社で構築している。A380を運航するパイロットは約1500人、客室乗務員は約2万3000人にのぼるという。
日本路線では、今年3月26日に成田へ再就航。3年9カ月ぶりの復活で、ドバイでの乗り継ぎにより、成田から30都市以上へA380のみで渡航できるようにした。
3日の式典には、エアバスのトム・エンダースCEO(最高経営責任者)やエミレーツのティム・クラーク社長らが出席した。
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