エアライン, 機体 — 2017年10月23日 21:15 JST

HAC、11月に緑色旧塗装ラストフライト 丘珠でイベント

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 北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は10月23日、緑色を基調とした旧HACカラーをまとったサーブ340B型機の初号機(登録番号JA01HC)が、11月1日に現塗装のラストフライトを迎えると発表した。11月に行われる重整備に合わせ、HACが属する日本航空(JAL/JL、9201)グループの鶴丸塗装に塗り替える。これにより、HACの機材は3機すべてが鶴丸になる。

旧HAC塗装のサーブ340B初号機=16年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

旧HAC塗装のサーブ340B初号機=16年8月 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 HACは、旧日本エアシステム(JAS、現JAL)と北海道による第3セクターとして、1997年9月30日に設立され、今年で20周年を迎えた。当時の持ち株比率はJASが51%、北海道が49%だった。その後、JALが2010年1月に経営破綻したことから、2011年3月にHACの経営から一時撤退。2014年10月に、筆頭株主の北海道などからHAC株を売却時と同額の1株3万1500円で買い戻し、出資比率を14.49%から過半数を占める51.23%に引き上げて再子会社化した。

 2015年6月には、JALグループの航空会社としてのブランド統一に伴い、HACもロゴマークを鶴丸に変更。2016年10月30日からはJAL便名で運航し、マイレージは全便が積算対象になった。現在は、本社のある丘珠を拠点に函館と釧路、利尻、三沢へ就航。函館からは奥尻と三沢に運航している。

HACのサーブ340B初号機に新シートを搬入するJACの整備士=17年7月5日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 初号機は、JALがHACの経営から離れていた2011年11月30日から、HACが当時制定したロゴマークをまとい、約6年間運航してきた。残りの2機はJALの旧ロゴ「アーク」塗装から鶴丸に塗り替えられたが、初号機は唯一緑色を基調とした旧HACカラーのまま飛び続け、自動車の車検に当たる「重整備」を実施するタイミングで、カラーリングも変更することになった。

 ラストフライトが行われる11月1日は、札幌(丘珠)-釧路線のJL2861/2860便と札幌-三沢線のJL2817/2816便で、HAC20周年記念歴代塗装リングノートが当たる機内抽選会を、最後の商業運航となる三沢発札幌行きJL2816便が、HACの本社がある丘珠空港へ到着時には写真撮影会を、丘珠空港2階出発ロビーでは、来場者を対象に抽選で1人に旧HACカラーの、2人に鶴丸塗装の1/80モデルプレーンをプレゼントする。

 初号機は1997年12月22日受領。今年7月には、ラベンダー色のシートからダークグレーの新シートに載せ替えられた。HACは機体の整備を鹿児島空港を拠点とし、同じ機種を運航する日本エアコミューター(JAC/JC)に委託しており、初号機も1日の商業運航終了後は鹿児島へ向かう。

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北海道エアシステム

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