エアライン — 2017年9月29日 18:52 JST

スカイマーク、再建2周年で謝恩イベント 羽田でコーヒー配布

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 9月29日に経営再建開始2周年を迎えたスカイマーク(SKY/BC)は、羽田空港で社員が乗客に記念品を手渡した。

羽田空港で記念品を配ったスカイマークの地上係員=17年9月29日 PHOTO: Youichi KOKUBO/Aviation Wire

スカイマークが記念品として配ったインスタントコーヒーのセット=17年9月29日 PHOTO: Youichi KOKUBO/Aviation Wire

 スカイマークは2015年1月28日に経営破綻。同年9月29日に投資ファンド「インテグラル」やANAホールディングス(9202)、日本政策投資銀行(DBJ)などが支援する形で経営再建がスタートし、インテグラルの佐山展生代表が会長、DBJ出身の市江正彦氏が社長に就任した。

 その後、2016年3月28日に民事再生手続きが終結。2017年3月期通期決算(非連結)は、純利益が67億7500万円(16年3月期は392億5200万円の純損失)となり、2013年3月期以来4期ぶりに通期黒字を達成した。7月1日には、神戸-仙台線を約1年8カ月ぶりに再開し、破綻後初めて撤退路線を復活させた。

 29日は、羽田空港で始発から最終までの出発全便の乗客を対象に、インスタントコーヒーと紙コップのセットにした記念品を、市江社長をはじめ社員が搭乗口で手渡した。

 スカイマークは2016年9月に、ネスレ日本と提携。同年10月1日から一部路線の機内サービスで、ネスレのコーヒー「ネスカフェ ゴールドブレンド」やチョコレート「キットカット」を無料提供しており、今回の記念品もネスレのコーヒーを選んだ。

 30日と10月1日には、羽田と神戸、仙台、茨城の4空港で、スカイマークの搭乗券をカウンターなどに持参した乗客にコーヒーをふるまう。

 市江社長は、「まだまだお客様からお叱りを受けることもあるが、社員が意見を出しやすいよう努力している。これは安全にもつながる」と2年間を振り返った。「来春は中国か台湾、韓国(のどこか)へのチャーター便を計画している。2020年夏までに上場もある」と、再上場を視野に国際線事業の足場固めを進めていく姿勢を示した。

羽田空港で記念品を手にするスカイマークの市江社長(左)と地上係員=17年9月29日 PHOTO: Youichi KOKUBO/Aviation Wire

羽田空港の搭乗口で乗客に記念品を配るスカイマークの社員=17年9月29日 PHOTO: Youichi KOKUBO/Aviation Wire

関連リンク
スカイマーク

スカイマーク、純利益67億7500万円 17年3月期、4期ぶり黒字(17年7月10日)
スカイマーク、737追加発注 18年から受領、既存機置換で(17年7月8日)
スカイマーク、仙台復活 神戸へ1日2往復、撤退路線初の再開(17年7月1日)
スカイマーク、16年度旅客数11.9%増 搭乗率84.1%、3月は90.2%(17年4月11日)
スカイマーク、17年に国際線チャーター検討 国内再開路線「早ければ数カ月後」(16年11月13日)
スカイマーク、機内でネスカフェとキットカット 無料コーヒーで満足度向上目指す(16年9月15日)
スカイマーク、最終赤字392億円 営業損益は黒字化、16年3月期(16年6月30日)
スカイマーク、民事再生手続き終結 路線認知度に課題(16年3月29日)
スカイマーク、再建始動 ANAシステム導入に含み(15年9月29日)
スカイマーク新社長にDBJ市江氏 新体制、ANAから2人(15年9月29日)