エアバスは現地時間9月20日、中国・天津にA330型機の「コンプリーション&デリバリー・センター(C&DC)」を開設したと発表した。機体引き渡しまでの最終工程を担う施設で、天津航空(GCR/GS)へ同日A330がC&DCで引き渡された。
新施設は、天津のA320ファミリー最終組立工場と同じ敷地に開設。中国向けのA330は仏トゥールーズで最終組立後、C&DCへ機体を運び、客室装備や塗装、飛行テスト、顧客への引き渡しなどの最終工程を担う。約150人の中国人スタッフは、仏トゥールーズのエアバス本社で研修を受けた。
C&DCは航空機を3機駐機できる広さ1万6800平方メートルの格納庫や、塗装工場などで構成され、250人以上の従業員を雇用。2019年初頭までに、月間2機の引き渡しを計画している。
20日に天津航空へ引き渡されたA330は、中国と欧州のスタッフによりトゥールーズの工場で組み立てなどを行った。エンジンはロールス・ロイス製トレント700を採用し、座席数は2クラス260席となっている。
8月末時点で、中国の航空会社が運航しているエアバス機は合計1484機。内訳はA320ファミリーが1282機、A330ファミリーが202機で、A330は9社が運航している。
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・エアバス、天津にA330デリバリーセンター 建設開始(16年3月4日)
・エアバス、天津にA330最終工程拠点 基本合意締結(14年10月15日)