エアライン, 空港, 解説・コラム — 2017年9月19日 20:38 JST

シート間隔ゆったり、麺類も 写真特集・JALメルボルン空港ラウンジ「マルハバ」

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 9月1日に豪州第2の都市メルボルンへ、日本航空(JAL/JL、9201)の直行便が成田から就航した。JALがメルボルンへ乗り入れるのは初めてで、豪州路線は成田-シドニー線と合わせて2路線になった。

シートの感覚がゆったりとしたJAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジ=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン行きJL773便初便のビジネスクラスで機内サービスする客室乗務員=17年9月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 機材はボーイング787-8型機の新仕様機「スカイスイート787(SS8)」を投入。座席数は3クラス161席で、ビジネス38席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー88席)で、片道約10時間の長距離路線だ。

 利用者にとって重要なのは、機材と並んで空港のラウンジだ。特にビジネスクラスの乗客や、マイレージのステータスを持つ多頻度利用者が気になるのは、海外空港のラウンジでどういったサービスが受けられるではないだろうか。

 JALが初めて就航したメルボルンは、どのようなラウンジなのだろうか。

カレーや麺類も用意

 メルボルンのラウンジ名は「Marhaba Lounge(マルハバ・ラウンジ)」。アラビア語で「ウェルカム(ようこそ)」を意味するラウンジは、JALの成田行きが出発するターミナル2の搭乗口上階にある。

 マルハバはJALの成田-メルボルン線就航に合わせ、1日にオープンしたばかり。JALによると、もともとはこの場所にエミレーツ航空(UAE/EK)のラウンジがあったが、移転に伴い系列のアルファケータリングサービスが運営する200席クラスのラウンジが入り、JALはマルハバを利用することにしたという。

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジの受付。JAL便の利用者が訪れる時間帯は、日本語を話せるスタッフも働いている=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 シートの間隔はゆったりとした配置で、奥には大きなテーブルが置かれた席もある。くつろぎやすい席と仕事をするのに適した席があり、その時の状況に応じて使い分けられる。

 成田行きJL774便は、メルボルンを午前0時5分に出発する。この便の利用者が訪れる時間帯は、日本語を話す豪州人スタッフも業務にあたる。食事のメニューにはカレーも用意し、JALの国際線機内食を担当するJRC(ジャルロイヤルケータリング)のシェフがメニューを伝えた。

 JALでメルボルン空港を担当するオーストラリア・ニュージーランド地区ビクトリア・南オーストラリア・タスマニア州統括の安光晋作さんによると、日本人スタッフがカレーを試食した感想はやや甘めの味だが、試行錯誤を繰り返してきたことで、だいぶ日本人がイメージするカレーの味に、近づいてきているという。

 カレーのほか、牛ヒレ肉と胸肉などを使った「台湾牛肉面」、マレーシア人に人気のココナツミルクと香辛料で煮込んだ鶏肉を使った「ナレシマ」、揚げワンタンなどによる「香港風ワンタン麺」も用意。地元のコーヒーチェーン「ハドソンズ・コーヒー(Hudsons Coffee)」のコーナーもあり、スタッフがコーヒーをいれてくれる。

 スマートフォンなど、Wi-Fi機器を使った無線LANによるインターネット接続にも対応。受付のカウンターに、接続先のSSID(ネットワーク名)やパスワードの案内があった。

 メルボルン空港と市内のサザンクロス駅を「スカイバス(Skybus)」という高速バスが結んでいるが、こちらも無線LANによるインターネット接続サービスを無料で利用できる。スカイバスを使えば、市内から空港までの30分程度の移動時間と、ラウンジに入室して出発するまでは、仕事を続けることができると言えるだろう。

 メルボルン発の成田行きは深夜便だ。出発前にラウンジやターミナル内で食事を済ませてしまい、機内では寝ることに専念するという移動の仕方もある。マルハバは最新のラウンジとあって、約10時間のフライトが始まる前にゆっくりと自分の時間を過ごせる場所と言えそうだ。

*写真は21枚。
*メルボルン線初便の搭乗記はこちら

JAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジの入口=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジ=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

シートの感覚がゆったりとしたJAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジ=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジ=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JAL便利用者が使えるメルボルン空港のマルハバ・ラウンジのテーブル席=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジのダイニング=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジのダイニングでは地元ハドソンズ・コーヒーのスタッフがコーヒーをいれてくれる=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジのダイニングでは地元ハドソンズ・コーヒーのスタッフがいれてくれたコーヒー=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジに並ぶカレーなどのホットミール=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジのダイニング=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジに揃った調味料にはしょうゆもあった=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジに揃ったアルコール類=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジに設けられたコーヒーメーカーやシリアルのコーナー=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジの「台湾牛肉面」=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジの「ナレシマ」=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

メルボルン空港のマルハバ・ラウンジの「香港風ワンタン麺」=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

マルハバ・ラウンジを出てエスカレーターを降りるとカンタス航空のA380が出発を待っていた=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

搭乗口から機体に向かう成田行きJL774便の客室乗務員=17年9月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

運航スケジュール
成田-メルボルン
JL773 成田(10:30)→メルボルン(21:55)運航日:9月1日から
JL774 メルボルン(00:05)→成田(09:05)運航日:9月2日から

JL773 成田(10:30)→メルボルン(22:55)運航日:10月1日から
JL774 メルボルン(00:35)→成田(08:35)運航日:10月2日から

関連リンク
日本航空
Melbourne Airport

特集・JAL成田-メルボルン初便に乗ってみた
片道10時間でも疲れにくい787(17年9月12日)

JAL、若手有望シェフの国際線機内食 中華も登場、植木社長「世界に羽ばたいて」(17年8月28日)
JAL、成田-ホノルルに恒例ファーストクラス 17年度下期、牙城ハワイ強化(17年8月22日)
JAL、仁川撤退へ 18年3月、成田運休(17年7月12日)
「営業利益率10%維持し成長を」JAL大西会長に聞く新路線・新機材計画(17年6月27日)
JAL、成田2路線9月就航へ メルボルンとコナ パリ10月運休(17年5月29日)
規模を追いすぎない成長へ 特集・JAL中期計画17-20年度(17年5月8日)