福岡空港警察署で7月5日、地上係員などを対象とした防犯・護身術講座が開かれ、日本航空(JAL/JL、9201)の福岡空港支店の社員34人が参加した。
空港署とJALは、これまでも福岡空港内のパトロールや、防犯講座を実施してきた。護身術講座は、空港全体を対象としたものを同署が開いたことはあったが、今回はJALが依頼し、ストーカーや性犯罪の被害を防ぐための講座が開かれた。
—記事の概要—
・エレベーターで知らない男が乗ってきたら?
・ストーカー対策「明確に拒否」
エレベーターで知らない男が乗ってきたら?
今回の講座では、空港署の女性警察官らが講師を務めた。性犯罪の現状など説明した後、性犯罪に対する意識調査が行われた。
意識調査は○と×の2択式。性犯罪対策の設問では、「エレベーターで知らない男が乗り込んできた場合、相手と目を合わせないよう、なるべく背を向けて乗るようにしている」といった問題が登場。正解は×で、「相手に背を向けると犯人の行動がわからず危険」だとして、非常ボタンをすぐに押せて、相手の行動が見える位置に立つようにしたほうがよいという。
また、性犯罪の犯人は玄関に入る瞬間を狙い、相手を襲う傾向にあることから、空港署では玄関に入る前は十分警戒し、帰宅後はくつを脱ぐ前に玄関のドアを施錠することを勧めていた。
アパートを借りる際も、「2階以上であれば安全と思い込むのは危険」だとし、被害に遭った際も「大きな声を出したり、かみついたりと最後まで抵抗すると、未遂に終わったケースが多くある」として、相手がひるんだ隙に逃げることの重要性を説いた。
ストーカー対策「明確に拒否」
SNSによる個人情報流出や、ストーカー対策に関する設問では、「個人情報がバレないよう、仲間同士でしか情報交換していないので安全だ」という問題が登場。正解は×で、「SNSは友人から友人へと無限大につながりが広がる。いつ危険な相手が自分の情報を知るかわからないので、気をつけて欲しい」と注意を促した。
ストーカーからの意に沿わない誘いには、「あやふやな返事は相手を助長させる。明確に拒絶している意思表示を」と、対策を指南した。
講座の最後には、護身術の指導が行われた。空港署員は「なんと言っても、逃げるが勝ち」として、犯人に狙われた際、安全に逃げることを主眼とした護身術を取り上げた。受講した社員は2人1組になり、犯人から逃げるための間合いの取り方や、犯人から腕をつかまれたり、背後から抱きつかれた際の護身術を練習した。
参加した社員は、「大学周辺で友達が多く住む地域は安全だと思っていたら、かえって痴漢が狙ってくると知り驚いた」と話し、約400人いる同僚たちに受講して得た知識などを伝えたいという。
*写真は14枚。
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