全日本空輸(ANA/NH)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、ボーイング737-800型機をBOCアビエーションからリースで調達する。
BOCアビエーションはシンガポールを拠点とする航空機リース会社で、中国銀行の子会社。ANAHDは、納入が遅れている三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」のつなぎとして、737-800の新造機4機をリース導入する。このうち、2機がBOCアビエーションの機材となり、2018年後半に受領する。
ANAHDは、グループで地方路線を担う傘下のANAウイングス(AKX/EH)が運航するボーイング737-500型機(1クラス126席)を中心に、メーカー標準座席数が88席の「MRJ90」への置き換えを計画。3月29日現在、ANAHDは737-500を17機保有している。
MRJの納入遅延を受け、ANAHDは2016年6月に、カナダのボンバルディアが製造するターボプロップ(プロペラ)機のDHC-8-Q400型機(1クラス74席)を、代替機として3機発注済み。1995年3月から導入を始めた737-500の経年化が進んでいることから、737-800をMRJの代替機として導入する。
ANAは3月29日現在、737-800を36機保有しており、すべて国内線で運航。座席数は2クラス167席(プレミアム8席、普通席159席)となっている。
ANAHDはMRJを25機(確定15機、オプション10機)発注。当初2013年だった納期は5度目の延期により、2020年半ばを計画している。
関連リンク
ANAホールディングス
全日本空輸
ANAウイングス
BOC Aviation
・【スクープ】MRJ、ANA塗装でパリ航空ショー出展へ 3号機塗り替え(17年4月9日)
・ANA、MRJ遅延で737つなぎ導入 リースで4機、旧型機置き換え(17年4月7日)
・三菱航空機、新社長に水谷常務 三菱重工・宮永社長「グループ全体でMRJ推進」(17年2月2日)
・「素材技術で差別化」特集・岐路に立つMRJ、問われる総合力(17年1月24日)
・MRJ、初号機納入2020年半ばに 5度目の延期(17年1月23日)
・ANA、Q400を3機追加発注 MRJ遅延で(16年6月29日)