全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月1日、羽田空港の格納庫でグループ合同入社式を開催した。2017年度はグループ36社に2799人(男性717人、女性2082人)が入社した。
式にはANAHDの片野坂真哉社長のほか、ANAHDの長峯豊之副社長、ANAの平子裕志社長、妹川秀樹副社長、志岐隆史副社長、山本ひとみ執行役員が出席。2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けて特別塗装を施したボーイング777-200ER型機(登録番号JA745A)も列席した。
片野坂社長は「安全は経営の基盤であり、社会への責務」とあいさつ。1971年の雫石事故や1966年の松山沖事故などを例に挙げ、「『安全が第一』であると、胸の中で復唱してほしい」と述べた。
2015年の就任以来、片野坂社長は入社式で、過去の事故について語っている。「人間は鍛錬において、経験を重ねることが大切と言われるが、航空機事故に関しては当てはまらない」と狙いを語り、「先輩たちは過去の事故を忘れず、事故原因と改善から学ぶことで『事故を起こさない』という信念のもと、グループ社員全員で努力してきた」と続けた。
片野坂社長は新入社員に対し、「入社式に臨んだ初心を忘れず、ANAグループの一員であることの誇りと自覚を大切にしてほしい」とメッセージを送った。
新入社員を代表して、ANAのグローバルスタッフ(総合)職に配属される床亜矢可(とこ・あやか)さん(22)があいさつ。「片野坂社長のメッセージを受け、身の引き締まる思い」とし、「私たちがANAグループに新しい風を吹き込む」と抱負を語った。
式典ではグループの有志で結成したバンド「ANA Team HANEDA オーケストラ」が演奏を披露。ANAグループのイメージソング『Another Sky(アナザースカイ)』や星野源さんの『恋』などを演奏し、新入社員を歓迎した。
17年度入社式
・JAL植木社長「成長というものを誤解しないで」17年度入社式(17年4月3日)
・スカイマーク、入社式でサプライズ飛行 2017便に125人搭乗(17年4月3日)
これまでの入社式
・片野坂社長「自己ベスト発揮と成長期待」 ANA、16年度入社式(16年4月1日)
・片野坂社長「チャレンジして失敗を」 ANA、15年度入社式(15年4月1日)
・ANA、入社式にジャンボも”列席” 寄せ書き「ちょっと書きにくかった」(14年4月1日)
・ANA、持ち株会社制初の入社式 受領したての777-200ERとともに(13年4月1日)
2020年オリパラ特別塗装機
・ANAとJAL、東京五輪の特別塗装機 国内線に就航(16年10月14日)