バニラエア(VNL/JW)のエアバスA320型機の12号機(登録番号JA12VA)が2月26日朝、成田空港へ到着した。12号機の受領で、2016年度に予定していた12機体制が整った。
12号機は従来と同じ1クラス180席仕様で、仏トゥールーズを現地時間23日午前10時20分に出発。成田には26日午前7時15分に到着した。
バニラは昨年11月29日に8カ月ぶりの新造機となる10号機(JA10VA)を受領し、12月15日に11号機(JA11VA)が引き渡された。2016年度は12機体制を計画しており、全機揃った。2017年度は15機に増やし、2020年度末までに25機体制を構築する。
同社の前身は、マレーシアのエアアジアとANAホールディングス(ANAHD、9202)が出資して2012年8月1日に就航後、2013年10月26日に運航を終えた旧エアアジア・ジャパン。同年12月20日に、ANAHDが100%出資するLCCとして再就航した。
2016年3月期通期決算は黒字転換を果たしたが、当初は経営再建に注力したことから、機材を増機するペースをダウン。2015年2月7日に引き渡された8号機(JA08VA)から9号機までは、1年2カ月を要した。
路線網では、18日に成田-関西線、19日に成田-函館線の運航を開始。国内線5路線、国際線7路線の計12路線になった。3月18日には関西-函館線を、夏ダイヤが始まる3月26日からは関西-奄美大島線を、それぞれ1日1往復で開設する。奄美大島と函館の計4路線はバニラの単独路線で、成田-函館線は1978年5月20日の成田開港以来、初の路線となった。
4社ある国内LCCは、3社が1クラス180席仕様のA320を運航。春秋航空日本(SJO/IJ)のみボーイング737-800型機(1クラス189席)を使用している。
2012年3月1日に就航した国内初のLCCで、バニラと同じくANAHDが38.7%(4月10日に67.0%に引き上げて子会社化予定)出資するピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、A320を18機運航。昨年11月にはA320を3機追加発注し、次世代エンジンを採用したA320neoを10機発注している。A320neoは2019年4-6月期に初号機を受領し、既存機の置き換えを進め、2020年までに35機体制を整える。
2012年7月3日に就航したジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は、受領した24機のA320のうち、4機を他社へリース(サブリース)している。4機のうち1機は、3月26日に始まる夏ダイヤから、21号機(JA21JJ)として自社で運航する。
2014年8月1日に就航した春秋航空日本は、就航以来3機の737-800で運航していたが、1月11日に4号機(JA04GR)を受領。今後5号機(JA05GR)と6号機(JA06GR)を6月から7月に受領し、当面は6機体制で運航していく。
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