JAL、モスクワ増便　夏ダイヤ、ビザ緩和で訪日狙う

　日本航空（JAL/JL、9201）は、3月26日に始まる夏ダイヤから成田－モスクワ線（JL421/422便）を増便する。1月にロシアのビザ発給要件が緩和されたことを受け、日露間の需要増加が見込まれるため。

スカイスイート787による成田－モスクワ線を夏ダイヤから増便するJAL＝14年11月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　夏ダイヤ初日の3月26日から6月30日までは、現在の週3往復を同5往復に増便。月曜と水曜、金曜、土曜、日曜に運航する。7月1日から夏ダイヤ最終日の10月28日までは、1日1往復（週7往復）のデイリー運航に再増便する。一方、冬ダイヤ期間は週4往復に減便し、低需要期に対応する。

　いずれの期間も、機材はボーイング787-8型機の新仕様機「スカイスイート787」（3クラス161席）で運航する。

　JALが1月19日に発表した2017年度の路線便数計画によると、モスクワ線以外の国際線については、羽田－ニューヨーク線（JL006/005便）を38年10カ月ぶりに4月1日から復活。現在1日2往復運航している成田－ニューヨーク線の午前便を移し、残る午後便（JL004/003便）は機材を現在の787-8の新仕様機（3クラス161席）から777-300ER（4クラス244席）に大型化し、羽田と成田両発着便にファーストクラスを設定する。

　一方、ニューヨーク線開設に伴い、発着枠の関係で羽田－ホノルル線（JL080/089便）は運休。成田発着に切り替え、最繁忙期となる8月4日から15日までの期間限定で、JL780/789便の機材を777-200ER（3クラス236席）から777-300ER（4クラス244席）に大型化。年末年始に好評だったファーストクラスを再び設定し、富裕層などの需要を取り込む。

　また、JALと同じ航空連合「ワンワールド」に加盟するフィンエアー（FIN/AY）が拠点とするヘルシンキへ向かう便を大型化。成田－ヘルシンキ線（JL413/414便）を、787-8（3クラス161席）から787-9（3クラス195席）に変更する。

　機材繰りと需給調整に伴い、成田－シドニー線（JL771/772便）と成田－ジャカルタ線（JL725/726便）は、3月26日から機材を777-300ERから787-9に小型化。ファーストクラスのサービスを休止する。また、成田－デリー線（JL749/740便）についても、787-9から787-8へ小型化する。

　1日2往復の成田－ジャカルタ線は、現在787-8の新仕様機で運航しているJL729/720便を、3月26日から767-300ERの新仕様機「スカイスイート767」に機材変更。これにより、JL729/720便はプレミアムエコノミーのサービスが休止となる。

　羽田－台北（松山）線については、8月2日から機材を767-300ERから787-8に変更し、サービスを向上させる。

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