エアバスは現地時間1月11日、航空機のカタログ価格を前年比で平均1%引き上げたと発表した。1日から全エアバス機に適用している。材料費などの価格変動を考慮に入れて決定した。
主なナローボディー(単通路)機は、2016年1月に初号機がルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)へ引き渡され、日本では全日本空輸(ANA/NH)が12月に就航させたA320neoが、前年比1.01%値上げとなる1億840万ドル(約125億1400万円)。国内のLCCが多数運航しているA320従来型(A320ceo)も、1.01%値上げとなる9900万ドル(約114億2900万円)となった。
ワイドボディー(双通路)機は、A330-300が前年比1.00%値上げとなる2億5900万ドル(約299億円)。日本航空(JAL/JL、9201)が購入するA350 XWBは標準型のA350-900が、1.00%値上げとなる3億1120万ドル(約359億2700万円)、長胴型のA350-1000も、1.00%値上げとなり3億5930万ドル(約414億8000万円)、開発中止が事実上決まった短胴型のA350-800は、0.02%値下げとなる2億7510万ドル(約317億5900万円)となった。
総2階建ての超大型機A380も、前年比0.02%値下げとなる4億3690万ドル(約504億3900万円)に設定した。エアバスでは、現在の月産3機を2018年からは月産1機に落とし、製造ラインを維持する。
2014年7月にローンチが発表されたA330neoシリーズは、A330-800neoが0.02%値下げとなる2億5480万ドル(約294億1600万円)、A330-900neoが2億9060万ドル(約335億4900万円)となっている。
17年のカタログ価格(括弧内は17年の価格。単位はドル)
A320ファミリー
・A318 7,590万(7,510万)
・A319 9,050万(8,960万)
・A320 9,900万(9,800万)
・A321 1億1,600万(1億1,490万)
A320neoファミリー
・A319neo 9,950万(9,850万)
・A320neo 1億840万(1億730万)
・A321neo 1億2,700万(1億2,570万)
A330ファミリー
・A330-200 2億3,380万(2億3,150万)
・A330-300 2億5,900万(2億5,640万)
・A330-200F 2億3,700万(2億3,470万)
A330neoファミリー
・A330-800neo 2億5,480万(2億5,230万)
・A330-900neo 2億9,060万(2億8,770万)
A350 XWBファミリー
・A350-800 2億7,510万(2億7,240万)
・A350-900 3億1,120万(3億810万)
・A350-1000 3億5,930万(3億5,570万)
A380
・A380-800 4億3,690万(4億3,260万)
ワイドボディー関連
・エアバス、ベルーガXLの製造進む 機首や尾翼結合へ(17年1月7日)
・エアバス、A350-1000初号機が初飛行 JALも導入(16年11月24日)
・エアバス、日本での大型機拡販に意欲 ブレジエCEO「就航すればメリット享受」(16年11月21日)
・【スクープ】ANA、A380を成田投入へ 羽田就航見送り、ホノルル線(16年10月24日)
・エアバス、1万機目の納入達成 シンガポール航空へA350-900(16年10月17日)
・エアバス、A380減産へ 18年から月産1機、損益分岐点は到達(16年7月14日)
・エアバス、A350短胴型中止へ 777のシェア奪取へ(16年6月1日)
ナローボディー関連
・ANA、日本初のA320neo就航 羽田から関空、1月から国際線(16年12月26日)
・ピーチ、A320neo導入 19年から10機、将来100機体制に(16年11月18日)
・エアバス、A320neo初号機納入 ルフトハンザに(16年1月21日)
過去の機体価格
・エアバス、機体価格1.1%値上げ A380は4.3億ドル(16年1月13日)
・エアバス、機体価格3.27%値上げ A380は4.3億ドル(15年1月14日)