日本航空(JAL、9201)は1月1日、チャーター便による初日の出フライトを羽田と成田で実施した。羽田発着便には植木義晴社長も同乗し、新年初便の乗客を出迎えた。
JALの初日の出フライトは9年目で、羽田発着便は今年で8年目となった。機材は前回に続き、大型機ボーイング777-200型機の国内線新仕様機「JALスカイネクスト」(登録番号JA772J、375席)を使用。便名は「2017年1月1日」にちなみ、JL1711便と名付けられた。
目玉となる窓側席の料金は、ファーストクラスが2人分で14万円、クラスJが同10万円、普通席が同8万3000円。高額ながらも、発売から30分で完売した。
搭乗口の前では、乗客たちがJALの植木義晴社長や、着物姿で同乗する2016年度「ミス日本グランプリ」の松野未佳さんと「ミス日本ミス着物」の織茂璃穏(おりも・りお)さんとの記念撮影に列を作っていた。
出発前、植木社長は「みなさんといっぱい写真を撮らせていただいたので、お友達になった気分。JALにとって2017年の国内線初めてのフライトで、今年初めてのお客様。世界一愛される航空会社を目指し、社員一同これからも励んでいく」とあいさつした。
JL1711便は乗客265人(スタッフ・報道関係者含めると297人)と乗員11人(パイロット2人、客室乗務員9人)を乗せ、午前5時49分に第1ターミナル10番スポットを出発。午前6時5分にD滑走路(RWY05)から離陸した。その後は静岡県を経て富士山の北西側にあたる、山梨県早川町から甲斐市にかけての中央アルプス付近上空1万8000フィート(約5486メートル)を旋回し、左右の窓から交互に初日の出と初富士を鑑賞した。
初日の出の時刻となる午前6時41分の時点では、太陽が雲に隠れていた。その後、48分ごろから徐々に富士山の奥から太陽が顔を出すと、乗客はスマートフォンで御来光を写真に収めていた。
客室乗務員9人のうち、8人は酉年生まれ。24歳から60歳までの酉年4代の客室乗務員が乗務し、縁起を担いだ。このうち4人は歴代制服を着用。初代(1951年8月から52年9月、デザインは門田稔氏)と4代目(1967年3月から70年6月、森英惠氏)、6代目(1977年10月から87年12月、森英惠氏)、7代目(1988年1月から96年9月、本井重信氏)を着用し、機内サービスをした。
乗客にはおせち風弁当と紅白まんじゅう、升酒が配られ、植木社長が自ら搭乗証明書を手渡した。また、ミス日本グランプリの松野さんとミス日本ミス着物の織茂さんも着物姿で搭乗し、フライトに華を添えた。操縦は瀬川武史機長と加藤昌副操縦士が担当した。
瀬川機長は、機内アナウンスで2010年1月19日の経営破綻を詫びるとともに、今も操縦桿を握り続けられていることに対する感謝の言葉を述べ、「今年も心を込めて操縦します」と誓った。
初日の出の鑑賞後は、JALパックの国内旅行券3万円分や東京ディズニーリゾートの「ワンデーパスポート」などが当たる抽選会が開かれた。
初日の出鑑賞を終えたJL1711便は北東に進路をとり、群馬県を抜けて福島県から栃木県日光へ南下し、茨城県と千葉県の上空を経て午前7時45分に羽田のA滑走路(RWY34L)に着陸。機内アナウンスが流れると拍手がわき起こり、午前7時49分に出発時と同じ10番スポットに到着した。
搭乗口には植木社長らが並び、初日の出フライトを楽しんだ乗客を見送った。コックピットでは瀬川機長が窓を開け、降機して搭乗橋を歩く乗客に手を振っていた。
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