エアバスは現地時間11月24日、大型機A350 XWBの長胴型となるA350-1000の飛行試験初号機(登録番号F-WMIL)が初飛行したと発表した。2017年後半の商業飛行開始を目指し、飛行試験を実施していく。
17年後半就航へ
初号機は現地時間午前10時42分に、仏トゥールーズのブラニャック空港を離陸。フランス南西部を飛行し、同空港へ戻る。
A350-1000はエアバスの双発旅客機では最大の機種。エンジンはロールス・ロイス製Trent XWB-97を2基搭載している。胴体を延長したことで、標準型のA350-900よりも乗客を40人以上多く乗せることが出来る。主脚のタイヤは、従来の1脚あたり4本から同6本に増やした。
A350 XWBは、2013年6月14日にA350-900が初飛行に成功。2014年9月30日にEASA(欧州航空安全局)から、同年11月12日にFAA(米国連邦航空局)から、それぞれ型式証明を取得した。
A350-900の量産初号機となるカタール航空(QTR/QR)向けの機体(A7-ALA)は、2014年10月2日にロールアウトし、同月16日に初飛行。同年12月22日にカタール航空へ引き渡した。
エアバスでは、派生型のA350-1000は量産初号機の引き渡し開始まで、より短期間での到達を見込む。3機の飛行試験機を使って約1年間の試験を実施し、2017年後半の商業飛行開始を目指す。
JALも発注
A350-1000は、これまでに世界各国の11社から195機の受注を獲得している。
日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)が31機のA350 XWBを2013年10月7日に確定発注。A350-900が18機、A350-1000が13機で、このほかにオプションで25機を購入する。2019年にA350-900の初号機が就航する予定で、現在保有するボーイング777型機を6年程度で置き換える。
2014年11月19日には、エアバスが保有するA350-900の飛行試験5号機(MSN5、登録番号F-WWYB)が、羽田空港に初飛来。商業運航では、2015年9月20日にベトナム航空(HVN/VN)のエアバスA350-900型機(登録番号VN-A886)が、成田へ初めて乗り入れた。
JAL A350
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後編 大型ディスプレイ並ぶコックピット(16年11月16日)
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・エアバス、カタール航空のA350ロールアウト(14年10月3日)
・エアバスA350-900、EASAの型式証明取得(14年10月1日)
・エアバス、A350 XWBの初飛行成功(13年6月14日)