エアライン, 企業 — 2016年11月18日 19:10 JST

リモワ、電池が切れても消えない手荷物電子タグ 新型スーツケースに内蔵

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 リモワ・ジャパンは、手荷物を管理する電子タグを内蔵した新型スーツケース「RIMOWA ELECTRONIC TAG(リモワ エレクトリック タグ)」を、11月18日から日本国内で販売を開始した。スマートフォンの専用アプリと連携させることで、手荷物タグをスーツケース上の画面に表示でき、空港での預け入れを簡略化する。

手荷物タグを表示できるリモワのスーツケース「RIMOWA Electronic Tag」=16年11月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 リモワのシステムは、航空会社の搭乗手続きをオンラインで行った際に発行される手荷物タグの情報を、スマートフォンの専用アプリが受信。新型スーツケースに内蔵されたタグの表示装置に、Bluetooth(ブルートゥース)を使って情報を送信する。

 スマートフォンから送られた手荷物タグ情報は、スーツケースのハンドル横の画面に表示。出発空港にあるセルフサービスの専用カウンターで読み取り機にかざして預ける。

 リモワによると、カウンターに並ばずに手荷物を預けられ、紙のタグのように破れたりバーコードが読めなくなることもないという。同様の仕組みの実現は、世界で初めて。

 手荷物タグを表示する装置は、アルカリ単4電池2本で作動。スマートフォンから登録したタグ情報は、スーツケース内側にある電源ボタンを押して消去しない限り、記憶されたままとなる。一度表示されたタグ情報は、電子インク「E Ink Mobius」を採用したことで、電池が切れたり、装置から外れても消えない仕組みになっている。

 画面には、紙の手荷物タグと同じく搭乗便や行き先などを表示。到着空港で優先的に手荷物を受け取れることを示す「プライオリティー」のステッカーも表示できる。また、画面のカバーガラスには、特殊ガラス「ゴリラガラス」を採用しており、耐衝撃性や耐久性を確保した。

 スマートフォンにインストールする専用アプリ「RIMOWAアプリ」の動作環境は、iPhoneがiPhone 4s以上、iOS 7.0以上、アンドロイド端末はAndroid 4.4とBluetooth 4.0以降。スーツケースに内蔵された電子タグを使用する場合は、事前にアプリとスーツケースをBluetoothでペアリング(認証)しておく必要がある。

 同システムは、ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)が今年3月から採用。羽田や成田など日本の就航空港でも利用できる。12月からはエバー航空(EVA/BR)が運用を開始する予定で、リモワでは他の航空会社や世界各地の空港に採用を働きかけていく。

 新型スーツケースの価格は、7万3000円から17万5000円。11月18日から東京・表参道と大阪・心斎橋のリモワストアで先行販売し、そのほかの店舗では12月から取り扱いを予定している。

リモワのスーツケースに表示された手荷物の電子タグ=16年11月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

スマートフォンの専用アプリを使い手荷物タグを表示できるリモワのスーツケース「RIMOWA Electronic Tag」=16年11月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

手荷物タグを表示できるリモワのスーツケース「RIMOWA Electronic Tag」=16年11月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
リモワ エレクトリック タグ
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