シンガポール航空(SIA/SQ)は、エアバスA350-900型機を12月13日からシンガポール-羽田線に投入する。羽田へ定期便のA350が就航するのは、シンガポール航空が初めて。
同路線のシンガポール午前8時5分発の羽田行きSQ632便と、羽田午後4時40分発のシンガポール行きSQ633便が対象。当初は火曜と水曜、金曜、土曜、日曜の週5往復に投入し、2017年1月2日からは毎日A350による運航を予定している。
座席数は3クラス253席で、ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス187席。ビジネスは1列1-2-1席配列のフルフラットシート、プレミアムエコノミーは2-4-2席配列、エコノミーは3-3-3席配列となった。
シンガポール航空はA350-900を67機発注済みで、最大のカスタマー。初号機(登録番号9V-SMA)は、今年3月2日にエアバスから引き渡された。A350の納入は5社目で、アジアではベトナム航空(HVN/VN)に次ぎ2社目となった。また、エアバスにとって1万機目となったのは、シンガポール航空のA350-900(登録番号9V-SMF)だった。
67機には、超長距離型「A350-900ULR」が7機含まれる。これらの機材は、シンガポール発着のニューヨーク線やロサンゼルス線など米国への直行便に就航する見通し。同社はA350により、シンガポールのハブ機能強化や新路線開設などを進めていく。
シンガポール航空は、シンガポールから羽田線を毎日3往復、成田線を同2往復運航。成田からはロサンゼルス線も毎日運航している。いずれも、機材は10月で日本路線へのエアバスA380型機の定期便投入を終えたことから、ボーイング777型機を使用している。
日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)が777の後継機として、A350-900とA350-1000を合わせて最大56機導入。運航開始は2019年を予定しており、777を6年程度で置き換える。2014年11月19日には、エアバスが保有する飛行試験5号機(MSN5、登録番号F-WWYB)が、羽田空港に初めて飛来した。
その後、2015年9月20日にベトナム航空が、初の日本へのA350による商業運航を実施。今年10月30日からは関西空港への乗り入れも開始した。
また、フィンエアー(FIN/AY)が2017年6月5日から、ヘルシンキ-成田線にA350-900を投入。デルタ航空(DAL/DL)も2017年に受領後、早期に日本路線へ投入する。
運航スケジュール
SQ632 シンガポール(08:05)→羽田(15:35)
SQ633 羽田(16:40)→シンガポール(23:20)
*運航日:16年12月13日からは火水金土日、17年1月2日から毎日
シンガポール航空関連
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日本への就航
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JALの発注など
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