ハワイアン航空(HAL/HA)のマーク・ダンカリー社長兼CEOは10月25日、エアバスA330型機のエンジン換装型となるA330-800neoについて、2019年初めに初号機を受領する見通しであると、Aviation Wireに語った。
アジア長距離便検討
ハワイアン航空は現在、国際線の主力機材としてA330-200を23機運航中。A330-800neoは、英ロールス・ロイス社製新型エンジンのトレント7000を採用し、燃費や航続距離を改良した発展型で、6機発注済み。当初はA350 XWBの短胴型であるA350-800を同数発注していたが、A330neoに変更した。エアバスはA350-800の開発をキャンセルする(関連記事)。
A330neoは、A330-200と同サイズのA330-800neo(メーカー標準3クラス257席、最大406席)と、A330-300とサイズが同じA330-900neo(3クラス287席、最大440席)の2機種で構成。ともにA350の主翼技術を取り入れ、新エンジンと空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を14%改善する。航続距離は400海里(740.8キロ)延び、A330-800は7500海里(1万3890キロ)、A330-900は6550海里(1万2130キロ)飛行できる。
客室もA350をベースとし、大型化した手荷物収納棚やLED照明などを採用した新内装「エアスペース」を取り入れる。
A330-800neoの投入路線は、香港や上海など、ホノルルから就航を計画しているアジアの長距離路線を軸に検討していく。
A330-200は全機新仕様に
一方、ハワイアン航空は2017年までに、現在の主力である全23機のA330-200を新仕様(278席:ビジネス18席、プレミアムエコノミー68席、エコノミー192席)に改修。ビジネスクラスには、フルフラットになる新シートを採用した。
改修初号機(登録番号N385HA)は今年5月23日に受領済みで、現在2機運航中。年内に最大6機体制となる見通し。日本路線には、12月5日の成田発便から正式投入する。
日本への正式投入を前にした10月25日、成田空港で新シートを報道関係者に公開した。2017年夏までには、羽田発着便などA330で運航するすべての日本路線に、新仕様機を投入する。
*新シートの記事は別途掲載します。
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ハワイアン航空
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